冬の東京で晴天が続くのは珍しい。
春に向け草木はもっと水が欲しいだろうと少し心配になる。
しかし、日だまりで本を読むにはもってこいの陽気だ。
さて。。。
俳人尾崎放哉(おざきほうさい)のことを書いた小説
『海も暮れきる』
を読んだ頃から吉
村昭(1927-2006年)が身近かな作家になった。
今回のひなたぼっこのお供は
『わたしの普段着』
吉村昭の最晩年の随筆である。
ノンフィクション作家として
歴史作家としての妥協を許さない徹底した情報収集や専門家との付き合いなど舞台裏の苦労話、小説には出来ないエピソードが描かれている。
また、作家としてでなく個人としての暮らしぶりが垣間見ることができる。
特に印象に残った作品は、
「大安、仏滅」、「世間は狭い」、「私の仰臥漫録」、「小説「大黒屋光太夫」の執筆」、「味噌漬」、「変人」、「恩師からの頂戴物」、「齋藤十一氏と私」、「日露戦争 人情の跡」、「雪の舞うふる里」、そして「家系というもの」。
あえて言えば最後の「家系というもの」が最も気になった。
短い文章の中に彼の出自をうかがい知ることができて興味が尽きない。
これからは彼の小説をもっと注意深く読む必要があるなと感じながら読了。